「『幸せづくり運動』は、人から与えられるのではなく、自分たちで協同して得る運動だ」という足立組合長。そのため、女性部員には「必ず役員をやれ」といつも言っている。
というのも以前は、役員をやりたくないから、という理由で役員が回ってくる前にやめたり、地域でまるごと女性部が廃止になるということがあり、それが女性部活動の弱体化、ひいては地域の沈滞にもつながったからだ。
農業・農村における女性の役割は大きい。「営農なら6割以上、日常の家計なら8割上が女性の裁量だ。日々の家計だって、何を買うか、どこの金融機関を利用していくら貯金するかはすべて女性が管理しているから、JAの窓口に来られる方も、1対3ぐらいで女性が多い。だから、やはりJA運動の大きな担い手は女性だ」という考え方に従って、女性部活動の活性化と女性の正組合員化を進めた。平成22年3月現在で、正組合員数7368人のうち女性が2027人(27.5%)、総代550人のうち女性110人(20%)となっている。
女性総代が増えたことで、総代会の雰囲気もがらっと変わった。「今や、発言の半分以上は女性。女性部は自主的に、地区ごとに集まって総代会に向けた勉強会をしているので、理路整然とした意見をしっかり出す」という。
JAにじでは非農家の若い主婦層などをターゲットにした女性大学を開校するなど、地域の女性を取り込み、今の活動をさらに拡大していきたい考えだ。