北中氏は、16年前に阪神淡路大震災を経験したが、今回の震災は当時とは比較にならないほど被害が広範囲であることが、復興を困難にしている一因だと指摘した。
しかし阪神との違いについて、「以前から感じていたが、やはり東北の方々は非常に純朴だ。ご自身が被災して苦労されておられるのに、共済の査定に来た職員に『ご苦労さん』と言ってジュースをご馳走したり、という東北の人たちの気質に触れると余計気の毒に思えて、なんとか助けてあげなければいけない」との思いが強まるという。どこまで手助けできるかはわからないが、ある程度復興のメドが経つまでは「JAグループとしてしっかり面倒を見なければいけない」との気持ちが強い。
原発事故については、滋賀県に原発はないが隣接する福井の若狭湾沿岸には多くの原発があるため、「関西の水がめである琵琶湖を守るため、JAグループとしてもリスク管理をしっかり考えるべきだ」と私見を述べた。