高峰組合長は、「今、6次産業化がクローズアップされている」のは、相次ぐ食品表示偽装事件などの結果、消費者は品質や安全性にこだわり、生産者は手取り向上のため農産物直売所への出荷が増えるなど、産地で直接販売・購入する機会が増えたためであり、地域の特産加工品などが注目されていると分析。
JAあしきたでは、こうした背景をうけて、地域振興策として2次・3次産業との連携強化による事業拡大に取り組んでいる。
その際、大事なのは「JAグループが主体となった実践が最重要」ということであり、あくまでもJAが取り組みの中心にいなければならないという。6次産業化を進めることで、「これから、JAグループは、原料生産提供から商品提供する団体へとシフトする」べきだと提言している。
また、異業種との連携のメリットは販売力の強化だけに留まらない。「連携して事業をすすめていくうちに、他業種の人たちが農村やJAの現場を回るようになり、次第にJAの意見を聞いてくれるようになった。例えば、以前はTPP賛成だったが、JAと意見を交わしていく中で反対へと改めた業者もある」という。
高峰組合長は、「JAだけでできることは、実はあまり多くない。新しい事業、活動を始めるためには、アイディアなども含めて、異業種と連携することが大事だ」と強調した。