本剤は、農薬登録取得までに、22年という長い歳月を要した。当時、ネオニコチノイド系の殺虫剤として研究開発が進められていたが、同社研究陣らは線虫防除剤としての価値を見いだし、「AKD-3088」のコード番号で試験を開始した。
「ネマキック粒剤」の特長は、線虫の種類を問うことなく防除効果が高い、長期間の残効性をもっていることから栽培期間の長い作物にも適している、土壌中で有効成分が速やかに拡散し、土壌条件にかかわらず安定した効果が期待できる、さらに、作物への安全性が高く、作物のは種または定植直前の散布でも安心して使用できる、など。
適用作物と使用方法は表の通りで、今後、さといも、ごぼうなどへの適用拡大が待たれている。
「線虫」は地球上でどの環境条件にも生息し、もっとも繁栄している動物の1つ。日本で特に重要な線虫はネコブセンチュウ、ネグサレセンチュウ、シストセンチュウの3種類。(関連記事)