全国的に梅雨入りし、スリップや視界不良による事故が多発する季節となった。JA共済連は自転車事故を防ぐため「自転車交通安全教育DVD」を制作し全国の中・高校に配布しているが、これを使った授業が、神奈川県立秦野高校(南敏章校長)で行われた。
6月22日、同校の中川敏晴教諭は、1年10組(生徒数40名)のロングホームルーム(50分間)で、JA共済オリジナルDVD「自転車交通安全教育DVD」を視聴した後、グループでの話し合い、ワークシートへの書き込みにより、被害者と加害者双方の立場から自転車事故を検証した。
中川教諭は「高校生の交通事故のなかでも、特に自転車事故の急増は深刻。この問題を他人事ではなく自分のこととしてとらえてほしい」と生徒に呼びかけ、DVDを各チャプター(4チャプター)ごとに視聴した。生徒たちは、インパクトのあるリアルな映像に驚きの声をあげると同時に、身近に潜む事故の危険性を実感していた。
授業後、中川教諭は「教材DVDに対する注目度は予想以上。特に加害者責任を扱うチャプター3では、ドラマ仕立ての演出に生徒たちも引き込まれていた。映像を見せて考えさせるだけでも一定の効果があるので、クラス単位での授業はもちろん、学年集会などでも活用できる教材」だと語った。
生徒は、「自転車に乗る機会が少ないので他人事だと思っていたが、今日の授業で、交通事故は身近な問題だと気づいた」・「加害者の責任の重さを考えさせられた」、「交通ルールは一人ひとりが守らなければいけないので、私もこれから意識を高めていきたい」、「インパクトのある映像がよかった」などと感想を語った。
(写真)上:自転車交通安全の授業に真剣に取り組む生徒ら。
下:被害者と加害者双方の立場からワークシートを作成。