今セミナーのテーマは「労働環境の変化を受けて重要度を増す諸課題への対応のポイント」で、主に改正労基法や障害者・高齢者雇用への対応について弁護士や労働局職員など専門家によるセミナーを開いたが、3日にはJA全中教育部の田村政司教育企画課長が「JAにおける人材育成の課題と今後の対応策」について講演した。
田村氏は、「すぐに結果の見えない教育活動だが、今こそ5年、10年という長いスパンで考えてほしい。人材育成は避けて通れない」とし、組合員学習や協同活動、活力ある職場づくり、などについて述べた。
組合員学習については、「本来の協同組合は組合員の意見でつくる組織だ。まず組合員学習という目標があって、そのための職員教育をしなければいけない。組合員のJA運営や活動に対する参加意欲を引き出すための場づくりが必要だ」と述べた。職場づくりの実践事例では、JAはだの(神奈川)が40年前から続けている平日土日にかかわらない毎月26日の組合員宅一斉訪問活動、JA福岡市の支店ごとの行動計画や広報活動、JAあいち知多の横展開方式の業務改善など、各JAの実践事例を紹介した。
同内容のセミナー西日本会場は6月24、25日の両日、兵庫県農業会館で行う。JA全中の比嘉政浩教育部長が講演を行うほか、神戸大学大学院の大内伸哉教授、弁護士の盛太輔氏ら労務関連の専門家が登壇する。
7月以降も月に一度のペースでセミナーを開催する。
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JAで教育に取り組み始めているかと尋ねられ、多くの手が挙がった(=6月3日、東京・神田のコープビル)