組合員は組織の先端
「農協は今、組合員から力を吸い上げているのか」
職員は自分のファンづくりを
長野県飯山市・石田正人市長(元JA北信州みゆき組合長)に聞く
◆苦しい時代こそ結集を
――組合長時代には農協のあり方として「足で稼いで心でつなぐ」などのメッセージを発信してこられましたが、行政トップの立場から、今のJAを率直にどうご覧になっていますか。
弱者がみんなで力を合わせて組織をつくり、しっかりと組合員の負託に応える運動づくりをしてきたのが日本の農協。それを忘れ、「時代だ」と言って組合員をないがしろにしたり、いたずらにただ経営に走ってしまえば農協は崩壊する。
協同組合運動というのは共存同栄の精神に基づいてつくられていってこそ、組合員も農協に期待を込めてくるはずです。
リーマンショックから始まった経済低迷の影響が農協にも出てきているかもしれないが、まず組織、組合員の力を結集する。共存同栄精神に結集させて、みんなで力を合わせて地域の組合員を守り、組合員のために何ができるかということを絶えず探求して事業を進めていかなければだめだ、こういつも話をしているんです。
(続きは シリーズ第5回 「組合員は組織の先端」で)
(第1回 「協同組合セクターの連携強化を」加藤好一・生活クラブ生協連会長)
(第2回 「協同組合への理解を広める」冨士重夫(JA全中専務)・田代洋一(大妻女子大学教授)対談)
(第3回 「『浜』がJF―漁協―の原点」JF全漁連専務理事・山本忠夫氏)
(第4回 「独禁法適用除外の解除論―『国連宣言』と逆行」JA全農・加藤一郎専務理事)