同会に参加しているのは212名。この日の会合には議員110名が出席、ほかに代理で100名が出席した。
緊急決議では、TPPは農林水産業に深刻な影響を与えるだけなく、医療、医薬品認可、食品の安全基準など国民生活に多大な影響を与えることが明らかになっただけでなく、労働者の移入、公共事業、郵政、共済にも影響を及ぼし「国の制度そのものにかかわる大変重要な問題」と指摘。しかし、政府から外交機密にかかわるとして情報がほとんど開示されていないと批判、いったん参加して不利であれば途中離脱すればよいとの議論もあるが、現実にはできないことも挙げ「11月のAPECまでに拙速にTPP交渉への参加を表明することに反対」だとした。
会合には鳩山由起夫元総理も出席。「自戒を込めて申し上げれば何でも米国どおりにすればこの国がよくなるということではない」と慎重論を述べた。そのほか国民新党の亀井静香代表、社民党の福島瑞穂党首も出席した。
また、榊原英資・青山学院大教授が講演。「TPPに前のめりな政府の姿勢は相変わらず対米従属。日本の制度を変えろというのが米国のスタンス。しかし、それぞれの国には固有の制度があり、守るのは当然。慎重に対応することが重要で早く飛び乗る必要はまったくない」などと強調した。
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