農政・農協ニュース

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日本の農業と農協運動を牽引してきた人たちの功績を讃える 第33回農協人文化賞記念パーティ

 午前中の選考委員との懇談から始まった第33回農協人文化賞の行事は、表彰式、記念シンポジウムを終えて、午後6時からの記念パーティでクライマックスを迎えた。
 パーティ会場には、農協関係者や研究者など多彩な顔ぶれの約200人が集まり、お祝いムードをいやがうえにも高めた。

パーティ会場より。談笑する受賞者ら。 パーティは中川敞之農協協会会長が開会の挨拶をした後、今村奈良臣農協人文化賞選考委員長が18名の受賞者を紹介。その後、来賓の全国連代表らが祝辞を述べた。今年は今村委員長の「交流の時間を増やすために挨拶は1分程度に」という提案もあり、来賓の祝辞が簡潔に述べられ、それだけ受賞者を囲んだ団欒が和やかに十分な時間をもって行われたことが印象的だった。
 受賞者を囲む輪がいくつもできたが、とりわけ今回初めて設けられた「国際交流賞」を受賞した玄義松(ヒョン・イソン)氏を中心とする輪が大きく、韓日の農村交流と身土不二運動だけではなく、TPPやFTAなどの問題を含めて、さまざまな意見交換がなされていた。
パーティ会場より。談笑する受賞者ら。 来賓の祝辞に続いて乾杯の音頭をとった梶井功東京農工大名誉教授は「記念シンポジウムでは『教育』が大きなテーマとして語られたが、受賞者の方々の経験や話を、JAや全国連の若い職員に聞いてもらうことが一番の教育になるのではないかと感じた。そういう意味でも受賞者のさらなる活躍を期待したい」と語った。
 なか締めでは、前田千尋農協愛友会会長が「受賞者の方々が、地元で地道に農家組合員のために汗を流してこられたことに感謝するとともに、受賞を心からお祝い申し上げます」と語った。

(写真)
パーティ会場より。談笑する受賞者と参加者たち


【来賓祝辞要旨】

大西茂志 JA全中常務理事
nous11102805oonishi.jpg 受賞者のみなさまおめでとうございます。JAグループでは、昨日そして本日の26日と連日TPPに反対する集会や活動を強めています。JAグループが協同の力でつくりあげてきた地域が壊れようとしている。TPP反対に手を携えて取り組んでいきましょう。

 


吉永正信 JA全農専務理事
nous11102805yoshinaga.jpg 受賞者は全国に名をはせた先輩でありリーダーの方々です。最近は競争社会、格差社会ということで協同組合の理念が失われつつあるので、みなさまのご意思や活動を継いで、日本社会をよくするためにがんばっていきたいと考えていますので、引き続きご指導をよろしくお願いします。




柳井二三夫 JA共済連常務理事
nous11102805yanai.jpg 東日本大震災から7カ月以上経ちましたが、農協陣営の絆の強さを改めて実感させられました。共済事業でみると建更支払件数が49万8000件、支払金額7300億円、生命共済を含めるとほぼ7600億円となり被災者の方々の日常生活の復旧の一助になっていると確信しています。生損保と国が支払額は1兆2000億円といわれており、その6割強をJA共済が占め、絆の力が発揮された証であると思います。


下川正志 家の光協会常務理事
nous11102805shimokawa.jpg 東日本大震災からの復興、TPP反対などいままさに協同の力を発揮すべきとき。協同の力のもとになる協同の心を「家の光」創刊の原点としています。受賞者の農協運動への貢献を含め今後もご指導ご鞭撻をいただきたいと思います。

 


 

萬代宣雄 島根県農協中央会会長・JA全農経営管理委員会副会長
 nous11102805bandai.jpg長年農協運動に携わってきて気がついたら組合長や県連会長になり、「教育をやれ」という立場から、「教育をする立場」になっており受賞者の多くの方も同じ立場にあると思います。島根県では教育を重点施策に掲げ、世界一の教育システムをつくろうと思っています。

 

 

山田俊男 自由民主党参議院議員
nous11102805yamada.jpg 地域で農協運動を支えている方々を表彰するというこの賞の意義は大きいので、毎年、この場に来ることで自分の気持ちを高めています。今回とりわけ嬉しいのは韓国の玄さんが表彰されたことです。TPP問題は農業の域を超えこの国のあり方の問題になっているので全力をあげてことにあたります。


菅原章夫 宮城農協中央会会長
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 東日本大震災では全国のJAグループのみなさまから物心両面にわたるご支援をいただき心から感謝します。前回この賞を受賞したことで私に大きな勇気をもらったと感じています。その勇気で、命がけで、震災からの復旧・復興に全力を尽くしたいと考えています。



村田興文 シンジェンタ ジャパン会長
nous11102805murata.jpg
 スイスでは国民投票で農業への直接支払いを決めています。国民のコンセンサスで農業のあり方を決められる国に日本もなるべきです。そして日本にとっての農業を牽引しているのはJAであることの自負とプライドとそれを発信する気持ちを継続的にもたなければいけないと思います。その農協をここまで育てられた「人」が、誉れとしてここに表彰されていることを実感しました。

表彰式はこちらから)

(2011.10.28)