生産数量目標は2万t減の793万t
被災地との県間調整、や安全基準見直しなども課題
◆需要動向と目標数量
米の生産数量目標は需要見通しをもとに決められる。
11月30日の食糧部会では、平成22年7月から今年6月までの需要実績は820万tと確定したと報告された。
この数値も含め過去の消費トレンドから算定された今年7月から来年6月までの需要見通しは805万tとされ、さらにその翌年、すなわち来年7月から25年6月までの需要見通しを797万tと見込んだ。これが24年産米の生産数量目標に関わるデータとなる。
その一方ですでに確定している22年産の生産実績は824万tだったが、前述のように需要実績は820万tとなり4万tの生産オーバーとなった。
こうしたことから来年7月から1年間の需要見通し797万tから4万tを差し引き、生産数量目標を793万tとした。面積換算すると全国で150万haとなり、22年産より目標面積にして4000haの減となる。
23年産の生産数量目標を決める際にも、需要見通しから需要減を見込んで7万t削減した数量とした。しかし、22年産では需要量見通し813万tをそのまま生産数量目標として設定している。
このように必ずしも需要見通しから削減して生産数量目標を設定してきているわけではないことから、食糧部会では「考え方を整理する必要があるのではないか」(冨士重夫・JA全中専務理事)との意見が出た。
(続きは クローズアップ農政【24年産米の課題】 で)