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「乳の学術連合」設立、普及事業の数値目標など決める Jミルクが臨時総会

 日本酪農乳業協会(Jミルク)は3月1日に臨時総会を開いた。Jミルクが臨時総会を開くのは初めてで、昨年より取り組んできた組織改革をさらに推進するための平成24年度事業計画などを策定した。

 24年度の事業計画では主に、放射能問題への対応を中心にした災害等危機管理対策、牛乳乳製品の価値向上と普及、などに取り組む。
 放射能対策では、専門家による「放射能問題プロジェクト」を設置し、飼料・生乳・乳製品などへの放射性物質の残留や健康への影響などについて情報収集・発信などを行う。
 牛乳乳製品の価値向上・普及については、健康科学・社会文化・食育といった分野の専門家で構成する外部団体「乳の学術連合」と連携し、一般消費者に牛乳乳製品のアピールや、牛乳をテーマにした食育などを推進する。「乳の学術連合」は、(1)栄養健康機能を研究する「牛乳乳製品健康科学会議」(代表発起人:折茂肇・骨粗鬆症財団理事長、3月18日設立)、(2)社会文化価値を考える「乳の社会文化ネットワーク」(代表発起人:生源寺眞一・名古屋大学教授、4月8日設立)、(3)食育を担当している従来の「牛乳食育研究会」、の3団体で構成する。
 また、これらの普及事業は「評価や達成度がわかりにくかった」(前田浩史専務理事)との反省から、▽牛乳の価値をどれだけ高められたか▽Jミルクの発信情報への注目や利用度がどれだけ増えたか▽今年度より実施予定の「ミルクティーチャーライセンス」の取得者がどれだけ増えたか、といった客観的評価基準を導入し数値化して達成度をはかる予定だ。24年度の実績を基に、年度末に目標数値を決定する。
高野瀬忠明会長 昨年6月に就任した高野瀬忠明会長は記者会見で、「(24年は)改革を実現する年。新しいスタートを切りたい」と計画の実現に意欲を見せた。


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