同紙によると、11月18日から東アジアサミットにさきがけて、オバマ米大統領がタイ・バンコクを訪問し、タイのインラック首相と会談する。その会談の中でTPPへの交渉参加を伝える方針だという。
タイ商務省通商交渉局長官のPiramol Charoenpao氏は、「(TPP交渉に参加することは)タイの利益になる。交渉参加によってタイは他国との競争力を持つだろう」とコメントしている。
一方、タイのFTAウォッチ・コーディネーターの1人であるJacquechai Chomthongdi氏は「交渉への参加はタイに悪影響を及ぼす」と警告している。
また、タイ商工会議大学経済学部長のAat Pisanwanich氏は「タイのサービス部門は十分な競争力がなく、TPPの一員には加われない」との懸念を示し、「特に金融機関への悪影響が大きく、また、技術面での競争力も失われるだろう」として、政府に交渉参加の是非を再考することを求める勧告を出している。
ただ、TPPへの参加は米国を含む11カ国すべての承認を得なければならず、同紙は「タイがTPPに参加できるかどうかは不透明だ」としている。
(写真は左から、タイのインラック首相、米国のオバマ大統領)
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