工業原料や食糧においても同様なことが起こりつつあります。
例えば、従来の日本向けの食糧、飼料が国内消費に回り、輸出向けは価格が上昇するといった傾向です。
もう一つの問題としてテレビ番組でも取り上げていましたが、これからの国際社会にとって「水」の問題は極めて重要課題だと思います。米カンザス州を中心とする地域の地下には、「オガララ帯水層」といわれる巨大な地下水層があり4兆トン(琵琶湖150杯分)の水を湛えているとのことです。これらは山地に降った雨水が数千年を掛けて蓄積されたものですが、戦後60年間に主として農業灌漑用に汲み上げた結果、最近では水位が下がり、一部では枯渇しているのが現状です。
広大なアメリカの穀倉地帯も実際には有限な地下水によって支えられている、言い換えれば一見豊かな実りに対して地球は莫大な代償を払っていることになります。
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熊本は阿蘇山系の伏流水によって水の豊富なところとして知られていますが、最近では市内の水前寺公園の池の水位が下がり問題となっています。工場誘致で地元にやって来た企業も水の使用だけでなく、浄化して還元することに取り組んでいると聞きました。
ウオータークライシス(水危機)とかレインハーベスト(雨水の利用)といった言葉もだんだん話されるようになって来ました。これからのキーワードは、勿論人口や食糧の問題もありますが、水の問題が益々重要性を増してくるものと思います。
アリスタライフサイエンス(株) 日本事業本部本部長