死亡事故件数は398件で例年と同水準だった。作業者が高齢化する中で安全運動は目立った効果を見せていないといった状況だ。
事故発生状況は、農業機械作業によるものが278件(70%)、農業用施設作業によるものが14件(4%)、それ以外が106件(27%)。
また65歳以上の高齢者による事故が321件と死亡事故全体の81%を占め、さらに80歳以上は134件となり、34%を占めている。
男女別では84%が男性、女性は16%。
機種別の発生状況は、乗用型トラクターによる事故が最も多く、114件(機械に係る事故の41%)、次いで歩行型トラクターが50件(18%)、農用運搬車が46件(17%)と、これら3機種で機械に係る事故の76%を占めている。
原因別の状況では、乗用型トラクターの場合、「機械の転落・転倒」が最も多く、機械の事故の7割以上を占め、次いで「回転部などへの巻き込まれ」が約1割。
歩行型同では「挟まれ」が5割以上と最も多い。
「施設に係る事故」では作業舎の屋根など高所からの落下が最も多い。
「月別の事故」の状況では「5月」が14%と最も多い。次いで「8月」「6月」の順。
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