総選挙の立候補状況にみる希望の党2017年10月13日
総選挙が10日後に迫った。マスコミ各社は、自民党の堅調を伝えている。その一方で、希望党は伸びなやんでいるという。
希望党は、政権を目指すのなら過半数の候補者を立てたらどうか、と揶揄されて、ようやく半数よりも2人だけ多い235人を立てた。だが、支持はそれほど増えていないようだ。
何故か。
国民の多くが、かりに希望党に政権が移ったとしても、自民党政権よりも良い政権になる、とは思っていないからだろう。自民党政権よりも、ひどい政権になる、と思っている人も少なくない。
それは、希望党の市場原理主義政策があらわになったからである。希望党は、国民の99%を占める経済的弱者である農業者、労働者、中小企業主のための政党でない。そして、憲法違反の安保法制を容認し、弱者を犠牲にし、強者が望む好戦的性格がある。
そのことが、次第に明らかになりつつある。
上の図は、選挙区別の立候補状況を示したものである。
一見したところ、3野党と自民・公明と希望・維新の三つ巴のように見える。しかし、そうではない。希望党がマスコミに揶揄されて、やむを得ず候補を立てた、と思える選挙区が多い。ことに、農村部で多い。
希望は、維新と同じように、都市型政党である。農業政策は市場原理主義に徹している。だから、農村部では多くの人が不支持である。
◇
希望党も、やがてこのことに気づくだろう。そうなった時、どうするか。
1つの道は、農村部で支持されるように、農業・農村政策を磨き上げる道である。このとき、3野党や自公とは違った、どのような独自な農政を示せるか。
もう1つの道は、都市地域の地域政党に徹して、農業・農村を応援する道である。
◇
いずれにしても、仁義なき競争を至上原理とする市場原理主義的な体質と、排外的・好戦的な体質を見直すことが必要になる。それができるだろうか。そして、そのとき希望党の個々の政治家の信念が、厳しく問われることになる。
それに耐えられるか。多くの国民は疑念をもっている。だから、支持が伸び悩んでいるのだろう。
(2017.10.13)
(前回 希望の党に問う格差問題と平和主義)
(前々回 希望党の第1次公認候補者名簿)
(「正義派の農政論」に対するご意見・ご感想をお寄せください。コチラのお問い合わせフォームより、お願いいたします。)
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】オリーブにオリーブ立枯病 県内で初めて確認 滋賀県2024年11月15日
-
農業者数・農地面積・生産資材で目標設定を 主食用生産の持続へ政策見直しを JAグループ政策要請①2024年11月15日
-
(410)米国:食の外部化率【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月15日
-
値上げ、ライス減量の一方、お代わり無料続ける店も 米価値上げへ対応さまざま 外食産業2024年11月15日
-
「お米に代わるものはない」 去年より高い新米 スーパーの売り場では2024年11月15日
-
鳥インフル 米オレゴン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月15日
-
「鳥インフル 農水省、ハンガリー2県からの家きん・家きん肉等の輸入を14日付で一時停止」2024年11月15日
-
「鳥インフル 農水省、ハンガリー2県からの家きん・家きん肉等の輸入を13日付で一時停止」2024年11月15日
-
鳥インフル 米ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月15日
-
南魚沼産コシヒカリと紀州みなべ産南高梅「つぶ傑」限定販売 JAみなみ魚沼×トノハタ2024年11月15日
-
東北6県の魅力発信「食べて知って東北応援企画」実施 JAタウン2024年11月15日
-
筋肉の形のパンを無料で「マッスル・ベーカリー」表参道に限定オープン JA全農2024年11月15日
-
「国産りんごフェア」全農直営飲食店舗で21日から開催 JAタウン2024年11月15日
-
農薬出荷数量は3.0%減、農薬出荷金額は0.1%減 2024年農薬年度9月末出荷実績 クロップライフジャパン2024年11月15日
-
かんたん手間いらず!新製品「お米宅配袋」 日本マタイ2024年11月15日
-
北海道・あべ養鶏場「旬のりんごとたまごのぷりん」新発売2024年11月15日
-
日本各地のキウイフルーツが集まる「キウイ博」香川県善通寺市で開催2024年11月15日
-
福島県浜通りの「農業副産物」を知る イノベ地域の価値発掘ワークショップツアー開催2024年11月15日
-
水稲栽培の課題解決「肥料設計セミナー」宮城県栗原市で開催 リンク2024年11月15日
-
東北産牛乳を買ってエールを送ろう「買って応援キャンペーン」実施2024年11月15日