米の概算金 前年産より1000円~1500円増2015年11月10日
JA全中は11月9日、27年産米の概算金設定状況などを明らかにした。
同日の自民党基本政策検討PTで説明した。
26年産の米価下落を受けJAグループは27年産で主食用米の需給改善に向けて(1)飼料用米の大幅な生産拡大、(2)26年産米の長期計画的販売、(3)事前契約の拡大に取り組んだ。
飼料用米の生産量は26年産では18万tだったが27年産では42万tと倍以上に増えた。麦・大豆等への転作を合わせると主食用米から飼料用米への転換は51万tに相当する。
主食用米の作付け面積は目標面積より1万3000ha少なく過剰作付けは解消した。
26年産米の長期計画的販売を支援する米穀周年供給・需要拡大事業には9道県がすでに取り組み、生産者からの積み立てに国が支援して長期的な販売のための保管料などを支援している。27年度中に実施意向があるのは6県、28年度に向けて体制整備する予定の県は16県となっている。
事前契約は26年産の91万tが27年産では110万t程度に拡大する見通しだいう。
これらの取り組みをふまえて27年産の概算金設定についてはJA全農本所が統一的な試算の考え方を示した。飼料用米の増産など需給改善の取り組みと作柄も平年作となったことから、概算金は前年産を概ね60kgあたり1000円~1500円程度上回る水準で設定されている。
(関連記事)
・【27年産米 米流通最前線(2)】 作況指数「100」 需給緩和から一転タイトへ (15.11.04)
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