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〝人生三毛作〟中国で肉用牛 組合長を退任後挑戦-福島・JA東西しらかわの鈴木氏2017年9月5日

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福島県JA東西しらかわの前組合長、鈴木昭雄氏(69)はJA退任後、海外での肉用牛経営に挑戦し、軌道に乗せている。同氏は自分でも地元で肉用牛を経営し、JAでは100頭の繁殖牛を飼育する農場をつくるなど肉用牛の経営で実績をあげてきた。このノウハウを中国で活かそうというもので、肉用牛経営とJA経営、そして中国での挑戦と、いわば〝人生三毛作〟。9月2日、やはりJA組合長OBらと、中国遼寧省鉄嶺市にある農場を視察した。

鈴木昭雄・JA東西しらかわ前代表理事組合長 中国遼寧省瀋陽市の北、高速道で1時間余りの鉄嶺市の郊外にある「永宏牧業」。周辺には収穫を間近に控えたトウモロコシ、水稲そして野菜栽培のハウスが散在する。約630頭の子牛、それに肥育牛と繁殖牛を80~90頭飼育する。常時飼育700頭ほどで回転させる考えだ。
農場の総面積は約10haで、畜舎などの施設が約3ha、あとは水田7haの経営規模。オーナーは日本人で中国の出資者との合弁会社。ここで鈴木氏は〝役務出資〟の顧問格として参加している。日本で培った経験を活かし、子牛の買い付け、飼育管理などを、日本と往復しながら指導している。本格的な霜降牛肉の市場が成熟していないため、中国の全国的なフェアでトップクラスの評価を受けている。永宏牧業の牛肉は日本からの密輸を疑われたこともあるという。
 場長の吉永俊男氏は「牛肉の品質は、肥育効率の高い素牛の購入と餌、それに飼育管理がポイント。鈴木さんの目と技術で、中国ではちょっと真似のできない肉質に仕上がっている」と評価。特に餌は17種の原料を使用。また素牛を求めて、買い付け先は山東省など全国に及ぶ。また中国では食肉処理施設の衛生管理がよくないことから、瀋陽市に食肉会社も設立し、みずからカットして販売している。

(写真)中国での肉用牛経営の可能性を説明する鈴木氏(遼寧省鉄嶺県で)


鉄嶺市の郊外にある「永宏牧業」の牛舎 鈴木氏は日本でも、福島県の地元で後継者と一緒に約650~660頭の肉用牛を飼育。中国で肉用牛に挑戦することについて、「生きているうちに新しい事業をやりたい。ロマンというより冒険だ」という。JA組合長時代も、米の全量買取りや貝化石の土壌改良材をつかった米・野菜のブランド戦略、植物工場の建設、JAと畜産農家出資の法人(農場)設置など、常に新しい事業に挑戦してきた。中国での肉用牛事業はその延長戦上にある。
 5年ほど前から構想をあたため、3年前から開業した。鈴木氏は「日本の政府もそうだが、JAも内向きでなく、外に向かった国際戦略が必要だ。ここに視点を置くと、国内の農業はどうすべきかについて、自ずと活路が見えてくるのではないか」と考えている。鈴木氏の視野にはすでに、中国から次の市場、東南アジアも入っている。

(写真)鉄嶺市の郊外にある「永宏牧業」の牛舎


 なお、この視察はNPO中央区日中友好協会主催で、大規模な肉用牛の繁殖・肥育センター建設を進めているJAしまねの萬代宣雄・前組合長、今月4日にキャトルブリーディングステーションを竣工させた熊本県JA菊池の上村幸男・前組合長も参加した。

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