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【農協人文化賞】なごやかに記念パーティ2013年6月21日

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 6月17日、都内で開催された「農協運動の仲間たちが贈る 第35回農協人文化賞」の記念イベント。表彰式、シンポジウムに続いて開かれた記念パーティには約200人が、15人の受賞者の祝福にかけつけ、記念パーティは和やかなムードに包まれた。

◆協同の価値を再確認

パーティーには約200人がお祝いにかけつけた

 農協協会の佐藤喜作会長が参加者に謝辞を述べるとともに改めて「みなさんとともに受賞者をお祝いしたい」とあいさつ。
 引き続き今村奈良臣選考委員会委員長が受賞者を紹介。受賞者はそれぞれの思いや地域での取り組みなど話した。
 来賓のあいさつに続き、東京農工大学の梶井功名誉教授が「受賞者のみなさん、農協運動のためにもう一働きしていただくことをお願いしたい。さらなるJA運動の発展を」とのあいさつで乾杯。会場内はあちこちで歓談の輪が広がり、受賞者を囲んで記念撮影するなど交流を深めた。
 来賓からは受賞者を農協運動の先駆者として讃えるとともに、その実践を学びそれぞれが運動・事業を発展させることが大切だなどと強調された。

(写真)
パーティーには約200人がお祝いにかけつけた

【来賓のあいさつ】

村上光雄・JA全中副会長

村上光雄・JA全中副会長

 受賞者のこれまでの実践を聞くと日本の農業、農村は大丈夫だと確信する。ただ、全国をみると農協間には差がある。その違いはリーダーの農協運営のやり方にあると思う。受賞者の方はこれまで以上に現場で農協人としてどうあるべきか、経験に基づいて指導をお願いしたい。
 TPPのことを申し上げなければならない。安倍首相の交渉参加表明によってTPPありきのような雰囲気になっている。われわれとしては強い憤りを覚えているところだ。また最近は成長戦略のなかで農業所得の倍増がまことしやかに打ち出されたが、現場からすれば白けたような気持ちにならざるを得ない。 われわれはあくまで現場にきちんと根を下ろし、現実のなかでTPP反対の取り組みを粘り強く続けていきたいと思う。農政のあり方についても現場からの声をぶつけていきたいと思っている。

萬代宣雄・JA全農経営管理委員会副会長

萬代宣雄・JA全農経営管理委員会副会長

 今年も15名の方が選考委員長のもとで立派に決定された。シンポジウムでの話を聞かせていただき、今年もたぶん地域では少し変わり者といわれるだろう方がそろって受賞されたのだと感じた。今後の活躍も期待したい。 一方、全農の役割というのは、もともと単協や県連合会のなし得ないことをする組織と考えている。米でも単協が作り販売には全農が責任を持つというのが理想的な姿だと思っているが、それが十分でないため単協がリスクを負って直接販売することにもなっている。全農を経由したほうが農家手取りが高く安心という姿にならなければならない。
 ただ、先日、全農の海外事業の現場を視察したが、飼料や肥料など、安心して安定的に供給できるような体制をしっかりつくっている。これこそ全農がやらなればならないことだ思うと同時に、過去の先輩が築かれた体制に感動も覚えた。農協運動の先駆者のみなさまとともに日本農業の発展のために尽力したい。

山崎盛人・JA共済連常務理事

山崎盛人・JA共済連常務理事

 名誉ある表彰を受けられた受賞者のみなさまにお祝いと敬意を表します。共済事業部門ではJAえちご上越の服部武会長とJAならけんの中出篤伸理事長が受賞された。その他の方々を含めご出席のみなさんにもJA共済事業に深い理解と尽力をいただいていることに御礼を申し上げます。

下川正志・家の光協会常務理事

下川正志・家の光協会常務理事

 農協運動一筋に尽力されたきた受賞者のみなさまに敬意を表する。長年の尽力の背景には揺るぎない協同の心があったのではないかと思う。この協同の心をしっかりと受け止め、全国に広め若い方々につないでいきたい。JA運動にますますのご活躍を祈念する。

藤尾東泉・新世紀JA研究会代表(JAいわて中央代表理事組合長)

藤尾東泉・新世紀JA研究会代表(JAいわて中央代表理事組合長)

 長年、農協運動に挺身され地域でがんばってこられた方々が表彰されたことはわれわれJA関係者にとって非常にうれしいことに思う。これからも信念をもって農協運動をがんばっていただきたい。

村田興文・農薬工業会副会長(シンジェンタ ジャパン取締役会長、日本農産物輸出組合理事長)

村田興文・農薬工業会副会長(シンジェンタ ジャパン取締役会長、日本農産物輸出組合理事長)

 受賞者1人ひとりの歴史が表情、顔に刻まれているのを感じるのがこの会。どれだけ大きな貢献を地域に果たしてきたか、価値あるものと思う。
 農産物輸出組合理事長の立場で申し上げたい。
 今、産地のブランドを売ろうと輸出の努力がなされている。しかし、台湾、シンガポール、香港などでバイヤーから話を聞くと、どうすれば日本の農産物ブランドをもっと広げることができるのかという感性をなぜ日本は持たないのかと指摘される。日本の農産物ほどすばらしいものは世界にはなく、輸出しない手はないと私は話してきたが、今、その流れが本流になろうとしている。決して富裕層を狙うだけではなく、コモディティに近い農産物でも戦えるようなものが多々ある。間違っていただきたくないのが、日本の農産物は高い、という思いこみ。競争力は十分持っている。この農産物をここまでにしたのはJAだ。経済団体の会議などで申し上げるのは作っている人がいちばんすごいということ。小売り、流通ではない、と。日本の農業、農協を軽く見てもらっては困ると話をしている。
 ただし、JAという一つの日本の強みがあるのだから、日本の農産物を輸出するという気構えについては、統一した戦略が軸としてあるべきだと考えている。申し上げたいのは、自信を持っていただきたいということ。われわれの農産物は世界に冠たる農産物。
 世界でもっとも優れた農産物を持っているのは日本であるというプライドは諸外国のバイヤーも理解している。


(関連記事)

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