肥料全体の約4割をパレット輸送へ JA全農福島県本部2019年8月6日
JA全農全体で肥料のパレット物流化への取り組みが本格化している。
全農福島県本部では、まず、肥料全体の約4割を占める単肥と化成肥料で一貫パレチゼーション輸送に切り替える。
肥料の輸送では、トラックドライバーによる手積み手降ろし輸送が、高齢化が進むドライバーにとって大きな負担となっている。
国土交通省が2017年10月に改正した「標準貨物利用運送約款」では、運送の対価としての「運賃」と運送以外の役務などの対価そしての「料金」が明確化された。この結果、トラックドライバーは手積み手降ろしがない「運送」のみの仕事に流れるおそれが高まった。
こうしたなかで、全農全体として今年6月から肥料工場からJAまでの一貫パレチゼーションに向け、肥料パレット輸送での取り組みが本格化している。
福島県本部など東北5県では、木材パレットより高いが耐久性がある共通のプラスティックパレットを使用した取り組みを開始している。
課題となるパレットの費用については、パレットの回収・再利用で押さえることとしている。ただ「パレットの回収は難しい。それよりもこのままだと肥料を運んでもらえなくなることの方が深刻な課題だ」(同県本部肥料農薬課)という危機感は強い。
福島県本部では、今年はまず、全体の約4割を占める単肥と化成肥料を一貫パレチゼーション輸送に切り替えるが、今後、全農全体の取り組みとともにさらに割合を高めることとしている。
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