TPPで特別決議を採択-全中臨時総会2015年8月17日
JA全中は8月11日に臨時総会を開き26年度事業報告と決算、新役員を承認したのち、TPP交渉に関する特別決議を採択した。
臨時総会で萬歳章会長はTPP交渉について、ハワイ閣僚会合で大筋合意に至らなかったものの「最終日に公表された閣僚声明ではTPP交渉は妥結間近であることが強調され、甘利大臣はもう一度会合をやればすべてが決着するとの認識を示している。早期の大筋合意に向けた動きに引き続き最大の注意を払う必要がある。とりわけ重要品目に関してわが国政府が譲歩を容認したかのような数字を含めた具体的な報道がなされ、生産現場では大きな不安と不信が渦巻いている。万一国内報道のとおりに交渉されていたとすれば農業者として到底納得できるものではない」と強調したほか、TPPは農業問題だけでなく食の安全をはじめ国民生活の基盤にかかわる重要問題であることを徹底して訴えてきたとして、「国会決議については必ず遵守されなければならない。JAグループはあくまで決議の遵守を求める取り組みを徹底していく」と述べた。
また、農協法改正案について、衆議院では本来の農協改革の目的である農業者の所得増大、地域の活性化に向けた論点について「議論が深まらないままの採決となった」と指摘し、現在行われている参議院の審議では「有意義な質疑や付帯決議が行われ、法改正が自己改革を後押しするものとなるよう引き続き議論を注視し必要な働きかけを行っていく」と話した。 そのほか東日本大震災からの復興支援をはじめ、今年も各地で起きている自然災害をふまえ、「地域に根ざしたJAはつねに自然災害と隣り合わせ。災害は決して他人事ではない。今後も被災地の目線に立った支援と政策要望などの取り組みに組織を上げて取り組む」とあいさつした。
【TPP交渉における国会決議の遵守を求める特別決議】 平成27年8月11日 |
(関連記事)
・【TPP】交渉、報道通りなら「到底納得できず」全中会長 (15.08.03)
・【TPP】報道、事実なら「断じて容認できず」-長野中央会会長 (15.08.03)
・【TPP】妥結間近を確信-TPP閣僚会合声明 (15.08.03)
・【TPP】脱退も辞さずの覚悟で-与党議員ら強調 (15.07.29)
・【TPP】現場の不満は沸点-1500名集会で決議遵守要求(15.07.28)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(138)-改正食料・農業・農村基本法(24)-2025年4月19日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(55)【防除学習帖】第294回2025年4月19日
-
農薬の正しい使い方(28)【今さら聞けない営農情報】第294回2025年4月19日
-
若者たちのスタートアップ農園 "The Circle(ザ・サークル)"【イタリア通信】2025年4月19日
-
【特殊報】コムギ縞萎縮病 県内で数十年ぶりに確認 愛知県2025年4月18日
-
3月の米相対取引価格2万5876円 備蓄米放出で前月比609円下がる 小売価格への反映どこまで2025年4月18日
-
地方卸にも備蓄米届くよう 備蓄米販売ルール改定 農水省2025年4月18日
-
主食用МA米の拡大国産米に影響 閣議了解と整合せず 江藤農相2025年4月18日
-
米産業のイノベーション競う 石川の「ひゃくまん穀」、秋田の「サキホコレ」もPR お米未来展2025年4月18日
-
「5%の賃上げ」広がりどこまで 2025年春闘〝後半戦〟へ 農産物価格にも影響か2025年4月18日
-
(431)不安定化の波及効果【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年4月18日
-
JA全農えひめ 直販ショップで「えひめ100みかんいよかん混合」などの飲料や柑橘、「アスパラ」など販売2025年4月18日
-
商品の力で産地応援 「ニッポンエール」詰合せ JA全農2025年4月18日
-
JA共済アプリの新機能「かぞく共有」の提供を開始 もしもにそなえて家族に契約情報を共有できる JA共済連2025年4月18日
-
地元産小粒大豆を原料に 直営工場で風味豊かな「やさと納豆」生産 JAやさと2025年4月18日
-
冬に咲く可憐な「啓翁桜」 日本一の産地から JAやまがた2025年4月18日
-
農林中金が使⽤するメールシステムに不正アクセス 第三者によるサイバー攻撃2025年4月18日
-
農水省「地域の食品産業ビジネス創出プロジェクト事業」23日まで申請受付 船井総研2025年4月18日
-
日本初のバイオ炭カンファレンス「GLOBAL BIOCHAR EXCHANGE 2025」に協賛 兼松2025年4月18日
-
森林価値の最大化に貢献 ISFCに加盟 日本製紙2025年4月18日