オイシックスと大地を守る会が経営統合2017年9月22日
競争力強化支援法第1号案件
農林水産省は9月21日、農業競争力強化支援法に基づく事業再編計画の第1号案件として、有機栽培農産物などの宅配事業を展開するオイシックスドット大地(7月1日にオイシックスから社名変更)と大地を守る会の経営統合を認定した。
食品宅配市場における競争激化が予想されるなか、自然派食品分野の売上規模第1位のオイシックスドット大地(株)と第3位の(株)大地を守る会が10月1日に経営統合する。統合後のオイシックスドット大地の売上高合計は360億円となり自然派食品宅配のナンバーワンとなる。
契約生産者はオイシックスが約1200名、大地を守る会が1500名で全国で2700名の生産者をネットワークすることになる。農産物等を購入する会員は18万人を超えるという。 認定された事業再編計画は▽インターネット販売比率を現在の40%台から2020年に60%台へと向上、▽統合による契約生産者増を通じた生産者の販売機会の拡大、▽「時短ミールキット」商品の需要増加に対応した工場生産力の2.5倍増強など、農産物の調達量の増大を通じた生産者の経営安定・発展に寄与、▽自社便配送車両の積載率を100%近くに向上などとなっている。
事業再編計画の実施期間は経営統合する10月1日から平成32年3月31日まで。この間、支援措置として税制特例(設備投資に係る割増償却)を受ける。
同社によると食品宅配全体の市場規模は2015年度で約3.3兆円、2017年度は約3.6兆円になると見込まれているという。今後も年3~5%前後の伸びを続けると予測されている。
8月1日に施行された農業競争力強化支援法は、農業資材事業や農産物流通事業の事業再編を促進するため、再編事業計画を認定し税制、融資などで支援する。これを通じて農業者や関連産業の競争力を強化することを目的としている。
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