台湾の農業・農業技術を世界に発信 第2回台湾国際農業週始まる2017年11月10日
台湾(中華民国)の最新の農業と農業技術を世界にアピールする「台湾国際農業週」が昨年に引続き、台湾農業の中心地である南部台湾の高雄市で11月9日から開催されている。
(写真)開会式で成功を誓う主催者と来賓。来賓のなかには、重義行大日本水産会専務理事(左から2人目)と川端勲長崎県漁連代表理事(左端)の顔も見られる。
2回目となる今年は、昨年よりもさまざまな意味でパワーアップしており、日本の農林水産省にあたる台湾行政院農業委員会や地元・高雄市政府そして開催にあたって努力してきた関係者の意気込みは熱いものがあった。
その一つの表れが、今年で3回目となる「台湾国際漁業展」と同時開催し、オープニングイベントを合同で開催したこと。農業と漁業は「国・社会の基本・土台である」(李退之行政院農業委員会副主任の開会のあいさつ)との考え方に基づいて、同国の中でも「農漁業生産で実績のある」高雄で開催し、農業と漁業を大きくアピールしようという意欲だ。
もう一つ、行政院農業委員会が今回アピールしたいと考えている内容は、昨年とは大きく変わり、いずれは「農産物も農業技術も海外に輸出したい」という自信に満ちた発言にみられるように、国内はもとより台湾の農業技術を含めて、「外へしっかり目を向けている」ことだ。
これらの考え方・方向性は、台湾政府の対外的な施策と同じ方向を向いており、それは言葉だけのことではなく、国の予算を含めて官・民が一体となって、農業・漁業を積極的に伸長していこうという意気込みを感じられる。
(写真)開会直後から熱心に説明を聞く人の姿が多数みられた
そうしたことを反映して、今回の「国際農業週」への出展は16カ国176組織団体・308小間となり、漁業の20カ国185組織団体・354小間で、合計622小間という、台湾で「一番大きな展示会」となった。
主催者は、11日までの会期中に、海外からも含めて農業だけで3000人を超える人たちが来場すると予測している。これは昨年の約3倍となり、台湾国内でも、2回目を迎えて関心が高まっているということではないだろうか。
(写真)会場入口
(関連記事)
・台湾農業の力を示す ―台湾 国際果実・野菜専門見本市2016―始まる(16.11.11)
・活力あふれる台湾の農業 ――台湾国際果実・野菜見本市で感じたこと 台湾の農業事情(上)(16.11.27)
・活力あふれる台湾の農業 ――台湾国際果実・野菜見本市で感じたこと 台湾の農業事情(下)(16.11.27)
重要な記事
最新の記事
-
【石破総理 新春インタビュー】政治の大転換期、新たな農業政策へ どう一歩踏み出すか(2)2025年1月1日
-
【石破総理 新春インタビュー】政治の大転換期、新たな農業政策へ どう一歩踏み出すか(3)2025年1月1日
-
【石破総理 新春インタビュー】政治の大転換期、新たな農業政策へ どう一歩踏み出すか(4)2025年1月1日
-
2025年度 農林水産関係予算 2兆2706億円 前年より20億円増2024年12月27日
-
【特殊報】モモほ場で「モモ果実赤点病」県内で初めて確認 愛知県2024年12月27日
-
【特殊報】ブドウにシタベニハゴロモ 県内の果樹園地で初めて確認 富山県2024年12月27日
-
【注意報】かぼちゃにアブラムシ類 八重山地域で多発 沖縄県2024年12月27日
-
米輸入めぐるウルグアイ・ラウンド(UR)交渉 過度な秘密主義に閣僚も「恥」 1993年外交文書公開2024年12月27日
-
1月の野菜生育状況 さといも以外の価格 平年を上回る見込み 農水省2024年12月27日
-
(416)「温故知新」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年12月27日
-
東京23区の12月の消費者物価 生鮮食品の前年同月比は2桁増2024年12月27日
-
JA全農あきたがスマート農業研修会 農機・担い手合同は初2024年12月27日
-
【農協時論】石破新政権へ期待と懸念 地方創生自任し民主的な議論を 今尾和實・協同組合懇話会代表委員2024年12月27日
-
ブランドかんきつ「大将季」登場 銀座三越で「鹿児島の実り」開催 JA全農2024年12月27日
-
「鹿児島県産 和牛とお米のフェア」東京・大阪の飲食店舗で開催 JA全農2024年12月27日
-
【世界の食料・協同組合は今】化石補助金に対する問題意識(1)循環型社会 日本が先導を 農中総研・藤島義之氏2024年12月27日
-
【世界の食料・協同組合は今】化石補助金に対する問題意識(2)化石資源補助削減が急務に 農中総研・藤島義之氏2024年12月27日
-
【人事異動】日本農産工業(2025年4月1日付)2024年12月27日
-
TNFDを始める企業必見 農林中金・農中総研と共同セミナー開催 八千代エンジニヤリング2024年12月27日
-
「産直白書2024年版」刊行 記録的な猛暑で農業の難しさが顕著に 農業総研2024年12月27日