イチゴでアブラムシ類の発生が2018年10月19日
・病害虫発生予報第8号農水省
農林水産省は10月17日、「平成30年度病害虫発生予報第8号」を発表した。
それによると、向こう1か月の主な作物の発生予察情報(発生予報)は次の通り。
【イチゴ】
アブラムシ類の発生が、四国及び北九州の一部の地域で多くなると予想されている。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施すること。
【ネギ】
アザミウマ類の発生が、北東北及び北陸の一部の地域で多くなると予想されている。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施すること。同虫は、薬剤抵抗性を獲得しやすいので、適切に薬剤を選定し、農薬散布だけではなく、天敵生物等の各種防除手段を組み合わせた防除の実施も検討すること。
また、黒斑病の発生が、北陸、東海及び四国の一部の地域で多くなると予想されている。本病は主に葉身に発生し、多湿条件で発生が助長され、多発すると防除が困難になるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に適期に防除を実施すること。
【野菜・花き共通】
シロイチモジヨトウの発生が、南関東、北陸、近畿、四国及び北九州の一部の地域で多くなると予想されており、9月中旬以降、神奈川県、大阪府、兵庫県、和歌山県、愛媛県及び長崎県から注意報が発表されている。
また、ハスモンヨトウの発生が、北関東、北陸、四国及び北九州の一部の地域で多くなると予想されており、9月中旬以降、神奈川県、徳島県、香川県、高知県及び長崎県から注意報が発表されている。
どちらも幼虫の成育が進むと薬剤の効果が低下する場合があるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に適期に防除を実施すること。
【キク】
アザミウマ類の発生が、北九州及び沖縄の一部の地域で多くなると予想されている。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施すること。同虫は、薬剤抵抗性を獲得しやすいので、適切に薬剤を選定し、農薬散布だけではなく、天敵生物等の各種防除手段を組み合わせた防除の実施も検討すること。
【カキ】
炭疽病の発生が、北陸、東海及び近畿の一部の地域で多くなると予想されている。同虫は多湿条件下で発生が助長され、特に秋期に降雨が多いと多発しやすくなる。秋期の発病果は落果せずに樹上に残り、他の果実への伝染源となるため、り病果は早期に除去し、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に必要に応じて薬剤散布を実施すること。
【柑橘】
かいよう病の発生が、近畿及び四国の一部の地域で多くなると予想されている。向こう1か月予報では、全国的に降水量はほぼ平年並と予想されており、本病の発生に助長的な気象条件ではないが、園内の観察をきめ細かく行い、り病部は早期に除去し、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に必要に応じて薬剤散布を実施すること。
また、ミカンハモグリガの食害により感染が助長されるため、同虫の発生状況にも注意しつつ、必要に応じて薬剤散布を実施すること。
【リンゴ】
黒星病について、本年は北海道と北東北の一部の地域で発生が多くなっている。り病葉やり病果は一次伝染源となるため、来年の同病の発生を抑制するため見つけ次第除去するとともに、収穫後から翌春までに落葉を集めて園外に持ち出すか土壌中にすきこむなど、適切に処理すること。
【果樹共通】
果樹カメムシ類の発生が、東海、近畿、四国と北九州の一部の地域で多くなると予想されており、予察灯等の誘殺数が多いとして、9月中旬に愛知県から、10月中旬に神奈川県から注意報が発表されている。同虫は森林で発生し、スギやヒノキの球果を餌に増殖し、球果が枯渇すると餌を求めて園地に移動し、かんきつ、かきなどの果実を加害する。
同虫の飛来状況は地域や園地により異なるので、都道府県の発表する発生予察情報等を参考にしつつ、園内の観察をきめ細かく行い、飛来が認められた場合は、飛来初期から防除を実施すること。
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