「エタボキサム」はブドウ、野菜類のべと病、ジャガイモの疫病、各種の苗立ち枯病への効果を持つ殺菌剤で、茎葉処理、土壌処理、種子処理などさまざまな適用が可能だ。作物内での薬剤移行性、残効性が非常に高いため、種子処理で高い効果を発揮すると期待されている。
同剤は現在、中南米や韓国で販売されており、売り上げは年間数億円程度だが、同社は5年間での販売額10倍をめざしている。今年9月には同社の米国子会社を通じて北米でも登録を申請し、将来的には日本での登録もめざしている。
同社は種子処理剤を農薬事業の重点分野として拡充をめざしており、今回の買収はその一環。事業買収後の原体製造はLG社に委託する。
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