SDSの全売上高に占める海外売上高は4割ほどで(2011年12月期)、特に近年、アジア地域を中心に海外展開強化をすすめている。今回の子会社化も、こうした強化策の一環だ。海外に拠点をつくり地域に応じた柔軟なサービス提供を図りたいSDSと、インド国内のみならずアジア地域のハブ機能として事業拡大をめざすラムサイズ社との思惑が一致した。
SDSの海外進出としては、フィリピンに駐在員事務所、韓国に支店を設置しているが、海外での子会社保有は初めてとなる。
ラムサイズ社はインド国内で農薬、肥料、その他農業用資材の開発・製造・販売を行っており、近年開発した機能性肥料が高く評価され販売を伸ばしている。インド全土に約20カ所の販売拠点を持ち、地域密着型の普及活動を行っているのも特徴的だ。1973年設立で、資本金は8410万ルピー(約1億3000万円)、売上高は10億5300万ルピー(約16億円、2012年3月期)だ。
SDSはラムサイズ社の創業家グループが保持する株式の約30%と、同社に出資するPEファンドが持つ全株式の計65%、約5329万株を2013年1月下旬に取得し、同社を子会社化する。子会社化後の株式保有率はSDS65%、創業家グループ35%で、現在の経営者のうち2人は引き続き経営に参画する予定。
この株式取得は1月を予定しているため、2012年12月期決算への影響はない。
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