農機の盗難は、生産農家にとって経費面・精神面での負担が大きく、計画的な農作業に大きな影響を及ぼす。
近年は組織的・計画的な犯行が目立ち、これまでのように田畑に留め置いた農機の被害に限らず、倉庫に施錠し保管されている農機でも、強引に持ち去るようなケースも出てきた。
この共有システムは、盗難被害にあった農業機械の情報(型式・機体番号など)を、農機流通関係者・警察・税関などと共有することで被害機発見の可能性を高め、農機業界あげて盗難防止への取り組みを強化していることをアピールし、盗難犯罪抑止に繋げていくという狙いがある。
共有システムの対応事務局は日本農業機械化協会におき、同協会は盗難被害個別情報の取りまとめ情報発信を担当する。盗難被害情報は農機流通2団体(JA全農、全農機商連)を通じて事務局に報告する。
2団体は傘下の道府県組織を通じ、各流通事業者より盗難情報を収集し、農機メーカーの協力も得る。事務局では取りまとめた盗難情報を、2団体を通じて全国の流通事業者に開示し、農水省生産局を通じて警察・税関などにも情報提供を行う。
この「農機盗難被害情報共有システム」は、平成25年1月1日にスタートする。
システムについての問い合わせは、日本農業機械化協会(TEL:03-3297-5640、Eメール、担当:山田友則調査部長)まで。
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