マライン・デッカーズ社長は「バイエルは発明志向の会社として輝かしい歴史を持っている」とし、その製品は例えば1899年に発売した解熱・鎮痛剤「バイエルアスピリン」のように「私たちの暮らしになくてはならないものになっている」と具体例をあげた。
同社は当初、合成染料を製造していたが、長年の間に製品の種類が増えて、国際的な化学会社に発展。今では全世界に11万人を超える社員がいる。
来年の創立記念行事は、これら社員を中心とするだけでなく、バイエル施設の近隣住民や顧客、パートナー向けの祝賀行事も計画されている。
さらに秋には、科学業界関係者によるシンポジウムが開かれる予定で、今後、計画を具体化していく。
企業の社会的責任に関連する分野でも、新しいお祝いの方向を打ち出している。同社はドイツ国内の社員と退職者が関わる約30のボランティア・プロジェクトを毎年、支援している。これを来年は強化し、世界各地に拡大する予定だ。
準備しているプロジェクトの1つは移動展示で、これはヘルスケア、農業、高性能素材に関連するテーマを目で見てわかりやすく展示するもの。世界20カ所以上を回る予定。
ハイライトとしては飛行船が来年中に全大陸を巡回するイベントや、さまざまな刊行物も予定されている。
なおバイエルの研究部門における重点分野の1つには農業があり、1892年に針葉樹の害虫を駆除する合成殺虫剤「アンチノニン」を発売。これが成功の発端となってバイエルクロップサイエンス社は農薬部門で世界トップクラスとなっている。
(関連記事)
・日本市場で年平均7%以上の成長めざす マライン・デッカーズ ドイツ・バイエル社社長が東京で記者会見 (2012.11.26)
・種子事業が前年同期比4割増 バイエル第3四半期業績 (2012.11.09)
・【人事速報】 リアム・コンドン氏、バイエル クロップサイエンスの新CEOに (2012.11.05)
・AVH-301など新規剤が好調 農薬事業は微減 バイエル (2012.04.06)