TPP参加を決めれば、与党は次の選挙に勝てない、と経団連は密かに考えていることも分かった。
それゆえ、与党を安心させるために、TPP参加を決めても、経団連が支持するから選挙に勝てる、だから、そのことは考えなくていい、といったのだろう。
経団連会長という巨頭がそのように言ったのだから、巨頭の言うことをきけば次の選挙に勝てる、と思わせたいのだろう。
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いったい、会長はどのようにして選挙で勝たせるのか。巨頭だから、でまかせを言うはずがない。
経団連はカネは持っているが、株主総会と違って政治の選挙権を持っていない。それは民主主義の根幹である。
だから、この発言は、経団連の主張に同調すれば、カネ、つまり選挙資金を与えて選挙に勝たせる、という趣旨だろう。カネで政治を支配する、という思想である。この思想は民主主義を根本から否定する思想である。
こんどの経団連会長の発言が暴言だ、というのは、このことを指している。
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経団連会長の発言には、その他にも問題がある。
「一日でも早く交渉の場につくべきだ」といい、「・・・駄目なら批准しなければいい」という。だが、参加を決断しなければ、交渉の場にもつけない。このことは、昨年末のTPP会合で、日本は苦い経験をした。オブザーバーとしてさえも出席を許されなかった。
だから、交渉の場につく、ということは、参加を決断することである。このことは銘記すべきことである。
駄目なら批准しなければいい、などというのは、責任のある巨頭がいうべきことではない。
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巨頭の発言だから、こうしたことを全て知っていての発言だろう。趣旨は、政府にTPP参加を強く要求することだった。そして国民に納得させることだった。そうして、ともかく交渉に参加させ、後になって交渉に努力したが、努力が実らず、止むを得ずにTPP協定を認めた、と言いたいのだろう。
そのために、なりふりかまわず甘い発言をしたのだろう。巨頭が切り札を切ったのである。無責任どころか狡猾と言わざるを得ない。
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こうした反国民的で反民主主義的な発言を見逃すわけにはいかない。
これに応えるには、今月の26日に計画されているTPP反対集会を成功させるなど、TPP参加に反対する全国民的な意思を強く示すことだろう。
(前回 TPP参加を主張する経団連と連合)
(前々回 効率主義に傾く民主党農政)
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