「近いうちに」衆議院を解散して内閣が代われば、このような国益を害する外交はなくなり、もっと巧妙な外交を展開できるかも知れない。
だが、尖閣問題にしても、竹島問題にしても、問題の根は深い。それぞれに歴史問題がある。それを解決しないかぎり、同様の問題が再び息を吹き返すだろう。
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歴史問題とは、南京事件や従軍慰安婦問題などの歴史認識の問題である。それらの歴史的事実があったかどうか、という問題である。
韓国や中国は、子供のときからそれらを歴史の事実として頭に刻み込まれている。だから大人になっても、事あるごとに思い出す。そして日本に対する怒りをあらわにする。だが日本では、それらに目をそむけるか、事実でないと教えられる。
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法的に解決したかどうか、の問題ではない。国民の歴史認識の違いによる相互不信の問題である。
日本は、アジアの成長を取り込む、のではなく、アジアの成長に溶け込む、ほどの覚悟が必要だろう。わが身とわが心を溶かして相手の心の奥深くに染み込む、ほどの誠実さが必要だろう。
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同盟国だったドイツはどうか。フランスと犬猿の仲だったが、いまは違う。両国では、共通した歴史教科書を使っている、という重い事実がある。そうした努力の積み重ねがあった。ドイツとポーランドとの間でも、共通した歴史教科書を使っている。
だから、両国の子供の間で、お互いの歴史認識に違和感はない。日中間や日韓間とでは、まるで違う。それが大人になっても続く。
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日本も、日中韓で貿易交渉を進めるのと同時に、3国間で共通の歴史教科書を作るための努力を、真剣に始めるべきだろう。かつて、そうした動きがあったが、いまだに成果を出していない。
それが出来れば、日本はアジアの中で、心からの友人どうしになれ、アジア経済の発展に充分な協力ができる
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それは、食糧主権などの国家主権を力ずくで侵害しようとする、アメリカ主導のTPPに加盟することではない。確立した歴史認識もなくアメリカに追随することではない。
そうではなく、共通の歴史認識のもとで、互いに食糧主権を尊重しあう、APEC主導のFTAAPなどを通した協力である。
それができれば、EUのようなアジア・太平洋連合の結成へ向けた、大きな第一歩になるだろう。
(今年9月の中国貿易統計は ココ 昨年9月の中国貿易統計は ココ)
(前回 原発再稼働の無責任体制)
(前々回 TPPに対する民主、自民両党の覚悟)
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