新製品

新製品

一覧に戻る

【サカタのタネ】
受粉がいらない大玉トマト「パルト」 サカタのタネ

 サカタのタネは4月2日、民間単独の開発としては国内初となる単為結果性の大玉トマト「パルト」の種子販売を6月中旬から始めると発表した。コスト削減・省力化につながる画期的な品種で、同社の「100周年記念品種」として拡販をめざす。

shin1204171301.jpg 単為結果性とは、受粉や受精をしなくても果実がなる性質のこと。これにより、夏秋トマト栽培では10aあたり約37時間の作業時間がかかっていたホルモン処理や、設備や管理の徹底が義務付けられているマルハナバチを使った交配作業が不要となるため、大幅なコスト削減と省力化が期待できる。
 これまで国内では「ラークナファースト」、「ルネッサンス」と2種類の単為結果性トマトが開発されたが、果実が柔らかい、尻がとがりやすい、果重が大きくなりにくい、などの弱点があった。一方、「パルト」は果重が200gで通常の大玉トマトと同じほどの大きさで、果肉はかたくしっかりし、食味もいい。また、チャック果、窓あき果、空洞果などの発生が少ないのも特徴で、試作では秀品率が8割以上と高かった。
 作型は寒冷地の夏秋栽培のほか、トンネルをつかった早期栽培にも向いている。また、180cmで摘芯した場合8段ほどまで着生するため、省スペースで栽培する植物工場でも有用だ。
 試作した生産者からはコストや作業の省力化で高い評価を得たほか、「ホルモン処理よりも着果率が上がった」、「ハチの活動期にできなかった薬剤による病害虫防除ができるようになった」などの意見もあった。
 価格は1袋1000粒入りで、2万5830円(税込)。6月中旬から全国の種苗店・JAを通じて販売される。同社は初年度の売上目標を1000万円としている。
 商品の問い合わせは同社野菜統括部【045-945-8802】まで。


(関連記事)

クローズアップフードビジネス「農産物販売と小売業界」 フロンティア・マネジメント(株)代表 松岡真宏氏に聞く (2012.04.12)

平成25年で創業100周年 記念ロゴマーク制定  サカタのタネ (2012.04.05)

トマトの水耕栽培コンテスト 協和がキット使って (2012.04.05)

簡単・手頃な本格的ネットメロン 「ころたん」  サカタのタネ (2012.03.26)

ページトップ