「スクミハンター」の有効成分は、主に野菜類、花きなどの殺虫剤として長年利用されてきた神経系阻害剤のチオシクラムだ。
チオシクラムは、かねてよりジャンボタニシへの効用があると認められてきたが、ジャンボタニシは田植え直後からイネの生育まで数週間にわたり防除しなければならず、殺虫剤効果を長期間持続させられるかどうかが課題となっていた。
これに対し日本化薬は直径約4mm、長さ5〜10mmほどの円筒形の粒剤に製剤することで、殺虫剤成分を徐放化する技術を開発。安定した防除効果を実現した。
使用料は10aあたり1〜2kgで、使用回数は3回以内。湛水散布で使用する。
ジャンボタニシの被害が多い、九州を含む西日本、静岡、千葉などを中心に施用面積1万ha、販売額2.5億円を目標にしている。
(写真)
上:スクミハンター製品パッケージ
下:大きめの粒剤で、有効成分が少しずつ出ていく
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