開発機は小区画のほ場で水稲、麦、大豆、ソバ、ナタネなどの収穫作業をすることができる。これまでは専用機を必要とした作業が今後は小型汎用機1台ですみ、コスト低減につながることになる。生研センターは年度内の市販化を目指すと9月6日明らかにした。
これまでの汎用機は水稲などを高能率で収穫するために大型の脱穀機構が必要で、小区画ほ場には向かなかった。このため狭いほ場が分散している大豆、麦などには大豆用コンバインが使われており、汎用機の小型化が求められていた。
そこで開発機は4tトラックに積載できるものを目指した。大きさは▽全長4.8m▽全幅2.1m▽重量3.5tで、4条刈り自脱コンバイン程度。刈り幅は1.5m程度。また水稲の収穫でも作業速度が1.0m/s程度であることなどを目標としている。
開発機には先に農研機構が開発したいくつかの新技術を導入して目標性能を達成する。 その1つの「狭ピッチ切断部」は刈刃と受刃のピッチを通常より狭く設定する技術。切断時の作物の動きを抑え、大豆などの頭部損失を低減するのに効果がある。
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