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学習システム活用で農機安全の理解度をつかむ  生研センター

 農水省の生研センターは、農作業安全を効果的に学習できるシステム「農機安全eラーニング」の利用状況から、学習者の理解度の傾向を分析。その結果を4月17日発表した。

 概要によると、乗用トラクターと自脱コンバインでは、転倒しやすい理由、横方向の安定性、ほ場出入り時といった機体安定性に関する設問で不正解が多く見られた。
 一方、乗用トラクターの安全キャブ・フレームやシートベルトに関する設問での不正解は少数だった。
 歩行者用トラクターでは、他の機種と比べて事故が多いことや後進時の“挟まれ事故”に関する設問で、また刈払機では最も多い事故の形態とキックバックの原因に関する設問について、それぞれ不正解が多い傾向が認められた。
 別に実施した農機の安全性に関する農業者意識の調査結果では、「危険を感じるが、やらざるを得ない作業」の上位に、乗用トラクターでは「ほ場出入り」や「バランスを崩しやすい作業」、自脱コンバインでは「ほ場出入り」、刈払機では「キックバックが生じやすい状況での作業」が挙げられ、不正解の多い設問と一致したことから、これらの危険作業に関する理解度を高めることが重要であることが示唆された。
 交通事故死や労災事故死が減少する中で農作業死だけが減らないため生研センターはIT(情報技術)を利用して農機の安全使用を効果的に学習できる新システムを開発。平成22年6月からウェブサイト「農作業安全情報センター」を公開してきた。
 今回は、これらの利用状況を解析して学習者の理解度の傾向を把握し、効果的な啓発活動に役立てていく。


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