向こう1か月の主要な病害虫の発生予察情報は次の通り。
麦では、赤かび病の発生が多くなると予想される。防除適期に降雨が続いても、その合間に確実に防除を実施すること。
水稲では、イネ縞葉枯ウイルスを媒介するヒメトビウンカの防除が縞葉枯病の発生を抑えるので、都道府県の予察情報を参考に適期に薬剤防除を実施すること。また発病株は早く抜き取り、ほ場外の土中に埋めるなど適切に処分すること。
野菜・花きの施設栽培では、イチゴのハダニ類、トマトの灰色かび病の発生が多くなると予想される。ほ場観察で早期観察に努め、適期の防除を実施すること。
果樹では、カメムシ類の発生が多くなると予想される。越冬場所である山林などからの飛来が予想されるため、園内を観察し、飛来初期からの防除に努めること。
病害虫防除に関する全体としての効果的な留意点は、発生状況を的確に把握し、適期の防除につなげること。病害虫の発生は天候の影響を大きく受けるので、これに注意しつつ都道府県の予察情報に基づき、地域ごとの防除基準に従って防除を実施すること。薬剤防除では病害虫が薬剤抵抗性を獲得しないように同一系統薬剤の連続使用を避けることなどを挙げている。
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