これによると表1のように、単肥は、窒素質肥料は据え置き(輸入尿素は値下げ)、リン酸質肥料は硫酸の高騰で値上げ、加里質肥料は値下げとなった。
主要品目である高度化成は、基準銘柄である一般(15-15-15)では0.3%の値下げとなる。ただし同じ品目でも成分・銘柄によって変動率は異なるが、全農取扱い数量の85%の銘柄で据え置きまたは値下げとなっている(表2)。
今回、太宗の品目で値下げになったのは、為替の円高と複合肥料の原料である輸入リン安の市況の値下がりによるという。
しかし、今後も世界的な肥料需要の増加が予測され、海外肥料原料価格の上昇基調は続くものと予測されることから、全農としては、△土壌分析・診断に基づく適正施肥の実施、△PKセーブや低成分肥料の普及拡大、△低コスト・省力型施肥技術の普及推進など、施肥コスト抑制対策を一層強化していくことにしている。
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