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TPP交渉 野田首相「熟度をみて判断」 G20での参加表明は否定

 野田首相は6月13日の参議院予算委員会で18日からメキシコで開催されるG20サミットの場でTPP(環太平洋連携協定)交渉への参加表明をするかどうかについて「G20であるとかなんとか(といった)、いつまでに何かを決めるという考え方をしているわけではない」と答え、G20サミットでの参加表明は否定した。

 民主党の川上義博参議院議員への答弁。川上氏は「G20サミットで参加表明するのではないかと強い懸念が出ている」と政府の考えを質した。
 古川国家戦略担当相は「現在、国内で議論し関係国と協議をしている最中であり、現時点でいつまでにどういう判断をするかということについて予断を持って申し上げる状況にない。
 TPP交渉への参加については国内における議論や関係国との協議が煮詰まっていく段階で判断をさせていただきたいと思っている。引き続き政府としては精力的な議論を行っていく考え」と答弁した。 続いて野田首相は「交渉参加に向けて協議をしているが、まだその協議をしているところ。関係国が日本にどういう要請があるのか、要望があるのか等々含めて、きちんと国民のみなさまに情報提供をし国民的な議論を経て最終的に国益に沿って判断をするというプロセスのなかで、まだ協議をやっている最中であるということと、それからやはり国内における十分な議論も行うという、そういう熟度を見て判断をしたいと思っている」と述べた。そのうえで、「G20であるとかなんとか(といった)、いつまでに何かを決めると、そういうかたちでの考え方をしているわけではない」と答え、国民的な議論が不十分であるとの認識を示し、少なくともG20サミットでの参加表明は否定したといえる。


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