農政・農協ニュース

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【シリーズ・次代へつなぐ協同 人づくり・組織づくり・地域づくり】第2回 未来につなぐ集落営農の実践  JAあいち中央(愛知県)

 かつて「日本デンマーク」と言われた農業先進地の愛知県安城市をはじめ5つの市を管内とするJAあいち中央は、約25年前の安城市農協時代に1つの集落を1つの農場として営農を展開する集落農場構想を打ち出し、今日まで実践してきている。多くの集落で核となる担い手は世代交代も実現している。
 都市化が進むなか、地域住民にこの地域を支えてきた農業の力、魅力をJAが発信していくことも新たな課題となっていると石川克則組合長は話す。現地の取り組みを取材した。

農業の魅力を発信したいと若手農家も参加する「田んぼアート」

(写真)農業の魅力を発信したいと若手農家も参加する「田んぼアート」

◆育つ若い農業者たち

 安城産業文化公園「デンパーク」の近くの水田に色鮮やかな「田んぼアート」がある。田植えは5月19日。親子連れや安城農林高生など一般参加者500人、スタッフ200人で黄色、黒など色とりどりの苗を植えた。
 生育が進むに連れ、浮かび上がってきた絵柄には「日本デンマーク ANJO」の文字(写真)。昨年は「いつか いっしょに笑おう」と東日本大震災の被災者への励ましのメッセージを描いた。
 7月28日はここで「植えディング」と称して3組の結婚式を行う。当日はケーキの代わりに安城の郷土料理、箱寿司を畳2枚分の特大サイズで用意する予定だ。
 この取り組みは今年で6年め。農産物の取引先である加工業者や生協なども巻き込んで、田植えや収穫を行う。一緒に楽しめる活動を通じて交流し心の通った食と農の信頼関係を築くのが目的だ。
 「地域には若い農業者がかなり育っている。彼らの力を何かのかたちで発信できないかと考えました」と田んぼアートの仕掛け人でチンゲンサイを主力品目にしている石川和明さん(60)は話す。

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(2012.07.24)