農政・農協ニュース

農政・農協ニュース

一覧に戻る

24年度上期の生乳生産量は383万t Jミルクが需給見通し

 日本酪農乳業会(Jミルク)は7月11日に平成24年度2回目の需給委員会を開き、4、5月の実績と6〜9月の予測からなる24年度上期の生乳・乳製品需給見通しを策定し、20日発表した。

 24年度上期の生乳生産量は、382万8000tで前年同期に比べて2%増の見通しとなった。内訳は北海道が199万tで同1.6%増、都府県が184万tで同2.5%増。
 前年に比べて増えたのは、中央酪農会議が昨年12月に24年度から3年間は減産しない方針を明らかにしたことに加えて、北海道・都府県ともに2〜4歳の乳用雌牛飼養頭数が増加傾向にあること、1頭あたり乳量が前年度を上回っていること、前年同期は震災等の影響により大きく減産していたこと、などが要因だが、22年度に比べれば生産量は低い水準だ。
 都府県では生産量が増えるとともに、主な用途である牛乳等向け処理量が減るため、北海道から都府県への移入量は19万tで前年同期に比べて15%ほど減る見通しだ。
 チーズや生クリームなどのその他乳製品向け処理量、脱脂粉乳やバターなどの特定乳製品向け処理量は、ともに前年度を上回る見込みだ。
 バターは、国内の生産量が3万1000t、輸入量が7200tで計3万8200tに対し、消費量が3万5000tなので、期末在庫量は2万2900t(約3.5カ月分)で前年に比べてやや改善の見通し。
 一方、乳飲料やはっ酵乳などの原料にもなる脱脂粉乳は、生産量6万4900tに対し消費量が7万6600tと、消費量が生産量を1万1700t上回る見通し。これにより、期末在庫量は3万5900t(約3カ月分)と前年に比べて減少する見込みだ。
 Jミルクでは今後の生乳生産について「暑熱対策や飼養管理に努め、夏季の生乳生産量の低下を最小限に留める対策が必要だ」としている。


(関連記事)
牛の「万病のもと」いかに防ぐか  夏場の飼養管理対策 (2012.07.02)

浅野茂太郎氏が新会長に「消費の減少基調に歯止めをかける」 Jミルク (2012.05.30)

乳の価値を考えるシンポジウム  乳の学術連合、Jミルク (2012.05.14)

生乳増産めざす 24年から3年間は減産なし  中央酪農会議 (2011.12.16)

 

(2012.07.30)