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生乳増産めざす 24年から3年間は減産なし  中央酪農会議

 中央酪農会議は12月14日に理事会を開き、平成24年度生乳需給調整対策を決めた。24年から向こう3年間は、生産基盤の維持・拡大のため増産をめざす方針だ。

 23年度の生乳需給はひっ迫傾向で推移する見込みだ。これは、需要量の落ち込み以上に生産量が減少したため。9日にJミルクが発表した23年度の生乳生産量は752万3000tで、前年比1.4%減だった。
 今後、カレントアクセス以上の乳製品輸入による国産乳製品需要の減少や、TPP、原発事故等による酪農家の経営意欲減退などが危惧されるなか、これ以上、国内生産基盤を弱体化させないためにも、酪農家が意欲をもって生産に取り組める環境整備が必要だとの考えから、24年度から3年間は前年度実績以上の目標数量配分をすると決めた。

◆意欲ある酪農家が増産に踏み切れるように

 これまで目標数量はは1年ごとに計画を定めており、複数年の指針を定めるのは初めて。
 中酪は「実際にはここ2年間の夏の猛暑、牛の頭数減少、投資意欲の低下などがあり、大幅な増産は見込めないだろうが、少なくとも3年間は減産しない、というメッセージを伝えることで意欲ある酪農家が増産に踏み切れるように促したい」と、その狙いを話す。
 計画生産目標数量は、(1)基本枠となる販売基準数量、(2)特定乳製品向けなどの特別調整乳数量、(3)チーズや輸出など新規需要向けの選択的拡大生産数量、の3つの総計。このうち(1)は、これまで需要量から算出し各指定団体に配分していたが、それを前年度の生産実績から算出する方法へと変える。また、震災等の影響により大きく生産量が減少した地域については実績数量へ減少分の乳量を加算して算出する。(2)、(3)については各指定団体からの希望や計画に応じて配分する従来通りの方法で決める。
 新規就農枠や、目標数量の超過・未達へのペナルティはこれまで通り実施する。
 各数量の水準など具体的な数値については、2月10日の理事会で決める予定。


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