輸入麦の政府売り渡し価格の改定は直近6か月間の平均買付価格をもとに算定する。今回は平成24年3月〜8月までの買付価格で算定した。その結果、5銘柄平均で1t5万130円となり、3%の引き上げとなった。
ただし、用途別で値上げ幅は異なる。おもにパンや中華麺用のハード・セミハード系小麦は1t5万1600円で値上げ幅はゼロ。一方でおもに日本麺や菓子用のソフト系は同4万7380円と8%の引き上げとなった。
前期(24年4月期)より引き上げとなったのは、穀物高の影響だが国際相場は6月までは軟調に推移し高騰しはじめたのは7月から。そのため穀物高の影響は今回は一部にとどまった。また、前期よりも円安となったことも影響した。
ソフト系の買付価格が上がったことについて、農水省はソフト系の取引はシカゴ市場で行われているため、投機資金の流入に相場が影響されやすいと説明している。
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