萬歳会長は東日本大震災の発生から1年7か月が経つが、被災地では営農再開の見込みがある農地は39%にとどまっていることを指摘し「復興は遅々として進んでいない。風化も心配される」と指摘、「復興より先にやるべきことはない」として今後も被災地のニーズに応じた支援を続けていくことを強調した。
また、TPPについては「国のかたちを変えてしまう非常に危険な交渉」で、農業との両立は到底できないものであり、今後も政府が交渉参加を断念するまで徹底的に闘っていくことを改めて表明した。大会でもTPP交渉参加断固反対の特別決議を行う。
さらに大会で将来的な脱原発をめざすことを決議することにも触れ、昨年の原発事故で「悔しいことだが自分たちの力ではいかんともしがたい状況に追い込まれた」と話したうえで、原発が安全・安心な農産物を供給するという農業とは「まったく相容れない」ことを強調し、政府に将来的に脱原発の方向で考える要望をしたいと述べた。
また、萬歳会長は「国民の大宗はまさに放射能は大変なものだと感じていると思う。まさに政治家のみなさんも、そういう方向で将来的には考えていくだろうと私は想定している。われわれの社会は転換が必要で大きな違いはないと感じている」と強調した。
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