途上地域の農林水産業に関する研究開発を発展させ、若手研究者の意欲を向上させるため2007年から毎年、農林水産技術会議会長賞を贈っている。
今年は▽インドのスディシャ・ジョガイヤ氏(37)=マイソール大学▽タイ王国のカノックワン・シラッタナー氏(30)=スラナリー工科大学▽中国のイン・リージュン氏(40)=中国農業大学、の3氏が選ばれた。
スディシャ氏はトウジンビエのべと病対策を研究し、新規抗べと病物質を解明。またべと病抵抗性DNAマーカーを開発した。
カノックワン氏は家畜と絶滅危惧種の安定した増殖に向けた生物学的手法を改良している。
イン氏は伝統食品の品質・機能性向上のための加工技術開発と、新たな乳化技術の適用による革新的処理システムを構築した。
表彰式は11月28日、つくば国際会議場(茨城県つくば市)。
「トウジンビエ」はインドとアフリカで先史時代から栽培される重要な雑穀の1つ。高温と乾燥などの不良環境に強い。
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