会合で加藤紘一総合農政・貿易調査会会長は経団連会長が先頃、TPP参加反対運動を続けている農協のリーダーを「勉強不足」と批判したと報じられていることに触れて、われわれはTPPの本質を問いただしてきたとして、「勉強しようとして(質問をして)もまったく情報を開示しないではないか」と政府を批判、国民的議論をしないまま交渉参加に前のめりな姿勢を示し続けていることについて「本当の怒りを感じる。(衆議院の)解散中に参加を決定するとは思わないが不安、猜疑心が消えない」と強調した。
森山裕・TPP参加の即時撤回を求める会の会長はTPPを総選挙の争点にしようという民主党の動きについて「争点にはなりえない。なぜかといえば、守るべきものは守るとしか言わないから。何を守るかを言わないのでは公約にならない」などと批判した。
会合ではJA全中の萬歳章会長ら農業団体も要請。萬歳会長は「将来にわたり国の仕組みを変えるような重大な決断を行うことなど断じて許されない」などと訴えた。
自民党の決議は「自民党はすでに聖域なき関税撤廃を前提にする限りTPP交渉参加に反対することを党議決定している」ことを強調、「野田政権はTPP参加へのメリット、デメリットを国民に明らかにしつつ、わが党の決定もふまえ国民合意のもとに参加の是非を判断すべきである」として「緊急事態の場合を除き、内閣が、総理が解散を約束した日以降に、拙速に重要な外交上の意思表明を行うなどあってはならない。よって野田総理は東アジアサミットでTPP交渉参加を表明することのないよう強く申し入れる」などの内容となっている。
(写真)11月15日朝の総合農政貿易調査会
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