外食産業の10月度の売上げは、前年同月比100.5%と3カ月ぶりに前年を上回った。協会によれば、震災以降、一時は回復基調にあったものの節電等の影響で低迷した8月の96.7%を底に、9月の99.2%、今回の100.5%と再び着実に回復しているとみている。
客数が101.1%とこれも3カ月ぶりに前年を上回り、身近で手軽な外食であるファストフードを中心に、多くの業態で前年を上回る売上げをあげている。また、セシウム汚染牛肉の風評被害に影響されている焼肉の売上げも7月の86%から9月88%、そして10月は92.5%と対前年比ではマイナスだがマイナス幅は縮小しつつある。
業態別では、売上げが113.2%と9月に引き続き好調に推移した麺類や、朝食メニューやキャンペーンが奏功した洋風を中心とするファーストフードが客数101.1%、客単価100.4%と前年を上回り、売上げも101.4%と2カ月連続で前年実績を上回った。
ファミリーレストラン業態は、客数は102%と前年を上回ったが、客単価が98%となり売上げは100%と前年並に推移した。パブ・居酒屋業態は、居酒屋が売上げ96.5%と引き続き伸び悩んでいるが、ハロウィンにあわせたキャンペーンが好評だったパブ・ビヤホールは売上げが103.6%と前年を上回った。ディナーレストラン業態は売上げ101.1%と9月に引き続き堅調に推移。喫茶業態は売上げ99.7%とわずかに前年に及ばなかった。
10月の調査対象は、209社3万983店舗だった。
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