わずか1時間足らずで完売 JA共済・早稲田大学寄付講座『東北まるしぇ in JA共済ビル』2017年11月24日
JA共済連が早稲田大学に提供する寄付講座『東北復興のまちづくり―農から地域創生―」では、11月22日に東日本大震災被災地の農産物を販売し、食を起点に地域の魅力を発信するとともに、地域の生産者と都会の消費者をつなぐ復興支援イベント「東北まるしぇinJA共済ビル」を開催し、1時間足らずで全商品を完売した。
(写真)東北まるしぇに参加した学生たち
JA共済連は、平成24年度から震災復興をテーマとした寄付講座を早稲田大学で実施してきている。この講座の受講生は、フィールドワークを中心とした授業を通して、学生の視点から地域の特性を活かした「まちづくり提案」を行ってきている。そしてこの取り組みは被災地の各種団体の活動活性化や自治体の震災復興計画に反映させるなど、大学の講義の枠を超えた活動に発展している。
(写真)岩手県のJA新いわて、JAいわて花巻、JAおおふなとの現地講習を受講した学生たち
6年目を向かえたこの講座の今年のキーワードは「復興の<実感>と産地ブランドの<発掘>」で、具体的には、「生産者の新たなチャレンジ、事業・雇用の創出、若者・女性の機会、地域コミュニティのつながり、豊かな自然環境の再生、農地の復旧、ブランド、地域性のある食材の支援、都市農村の交流・連携、食育、農畜産物の販売促進」などだと寄付講座を担当する早田宰早稲田大学社会科学総合学術院教授。
(写真)宮城県のJA南三陸、福島県のJA福島さくら、JA会津よつばの現地実習を受講した学生たち
今年、現地実習を受講したのは45名で、数名ずつの班に分かれ、岩手県のJA新いわて(現地は宮古市、岩泉町、田野畑村)、JAいわて花巻(同釜石市、大槌町)、JAおおふなと(同大船渡市、陸前高田市)、宮城県のJA南三陸(同気仙沼市)、福島県のJA会津よつば(同喜多方市、会津坂下町)、JA福島さくら(同田村市、楢葉町)でフィールドワークを実施した。現地実習は、春学期にチームごとのフィールドワークが1回、合同合宿1回、秋学期はチームごとのフィールドワークが2回実施された。 そして、学生たちが被災地での現地実習で生産者やJAと協議を重ねながら、学生ならではの新鮮な視点で厳選した農産物を、11月22日にJA共済ビル(東京・平河町)エントランスで「東北まるしぇinJA共済ビル」で販売し、これら地域の魅力を発信した。
「まるしぇ」会場には、開店から前から行列ができるほどで、およそ500人を超える人が来場。学生がそれぞれの地域から厳選した21品目は、16時30分の開店からわずか50分で完売した(購入者数は約400名)。
JA共済連は、来年度以降も寄付講座は継続していく予定だが、テーマはこれまでの「復興支援」から、さらに視点を広げたテーマにしていきたいと考えている。
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