輸入小麦 TPPのマークアップ引き下げ適用開始2019年3月8日
農林水産省は3月8日、平成31年4月期の輸入小麦の政府売渡価格改定を決めた。
政府売渡価格は4月期と10月期の年2回が基本。買付価格算定期間は直近6か月としている。
価格は算定期間の輸入価格の平均値にマークアップ(輸入差益)を上乗せした価格とすることになっている。
直近6か月間(30年9月第2週~31年3月第1週)の平均買付価格は、小麦の国際価格に大きな変動がないなか、為替は円安傾向だったものの、海上運賃が下落したことにより前期に比べ低下した。また、4月からの買い付けにはTPP11発効で豪州産、カナダ産にはマークアップに引き下げが適用される。
その結果、31年4月期の政府売渡価格は1トン5万4630円で1.7%の引き下げとなる。価格は5銘柄加重平均(税込み)(5銘柄:米国産ダーク・ノーザン・スプリング、カナダ産ウェスタン・レッド・スプリング、米国産ハード・レッド・ウィンター、豪州産スタンダード・ホワイト、米国産ウェスタン・ホワイト)。
TPP11協定ではマークアップを9年目までに45%削減することになっている。マークアップは政府管理経費と国産小麦の生産振興策の財源となる。米国を加えたTPP協定に基づく政府試算ではマークアップ削減による国内麦価格への影響は約66億円(小麦約62億円、大麦約4億円)となっており、政府は経営所得安定対策で補てんするとしている。
また、マークアップ収入減少分は最大で402億円と見込み、これを毎年の予算編成(一般会計)で確保することにしている。
(関連記事)
・多収小麦「びわほなみ」 今後の普及を期待(19.03.07)
・31年度産民間流通麦の落札結果 全国米麦改良協会(18.10.06)
・輸入小麦の政府売渡価格 2.2%引き上げ-農水省(18.09.12)
重要な記事
最新の記事
-
備蓄米 「味に差なく、おいしく食べてほしい」 江藤農相2025年4月24日
-
関税発動で牛肉の注文キャンセルも 米国関税の影響を農水省が分析2025年4月24日
-
トランプ関税で米国への切り花の輸出はどうなる?【花づくりの現場から 宇田明】第58回2025年4月24日
-
【JA人事】JA北オホーツク(北海道)吉田組合長を再任2025年4月24日
-
三島とうもろこしや旬の地場野菜が勢ぞろい「坂ものてっぺんマルシェ」開催 JAふじ伊豆2025年4月24日
-
農林中金 ロンコ・インベストメント・マネジメントに資本参画 不動産分野の連携強化2025年4月24日
-
積雪地帯における「麦類」生育時期 推定を可能に 農研機構2025年4月24日
-
日本曹達 微生物農薬「マスタピース水和剤」新たな効果とメカニズムを発見 農研機構2025年4月24日
-
棚田の魅力が1枚に「棚田カード」第5弾を発行 農水省2025年4月24日
-
みずほ銀行と食農領域の持続可能な発展に向け戦略的提携 クボタ2025年4月24日
-
【人事異動】兼松(6月1日付)2025年4月24日
-
日本生協連「フェアトレード・ワークプレイス」に登録2025年4月24日
-
旭松食品「高野豆腐を国外へ広める活動」近畿農政局 食の「わ」プログラムで表彰2025年4月24日
-
群馬県渋川市の上州・村の駅「お野菜大放出祭」26日から 9種の詰め放題系イベント開催2025年4月24日
-
JA蒲郡市と市内の飲食店がタッグ 蒲郡みかんプロジェクト「みかん食堂」始動2025年4月24日
-
適用拡大情報 殺菌剤「バスアミド微粒剤」 日本曹達2025年4月24日
-
倍率8倍の人気企画「畑でレストラン2025」申込み開始 コープさっぽろ2025年4月24日
-
農業・食品産業技術開発の羅針盤「農研機構NARO開発戦略センターフォーラム」開催2025年4月24日
-
雪印メグミルク、北海道銀行と連携「家畜の排せつ物由来」J-クレジット創出へ酪農プロジェクト開始 Green Carbon2025年4月24日
-
山椒の「産地形成プロジェクト」本格始動 ハウス食品など4者2025年4月24日