1トンあたり1550円値上げ 7-9月期配合飼料-JA全農2018年6月27日
JA全農は6月26日、7-9月期の配合飼料供給価格を決定した。
飼料情勢や外国為替の動向などをふまえ、4-6月期に対して全国全畜種総平均1tあたり約1550円値上げする。改定額は地域別・畜種別・銘柄別に異なる。
全農はあわせて飼料情勢などを公表した。
トウモロコシのシカゴ相場は3月には1ブッシェル(25.4kg)3.8ドル前後で推移していたが、米穀農務省の3月29日発表の作付け意向調査で米国産新穀の作付け面積が減少する見通しとなったことや、低温多雨による作付けの遅れも懸念されたことなどから、同4ドルまで上昇した。
その後は天候が改善し米国産新穀は順調に生育していることから、現在は同3.7ドル前後となっている。今後は夏場の受粉期に向けて天候に左右される相場展開が見込まれている。
大豆粕のシカゴ相場は3月には1トン410ドル前後だったが、米国産新穀大豆の作付け面積が減少の見通しとなったこと、南米産大豆の不作で南米産大豆粕の輸出が大幅に減少、米国産大豆粕の輸出需要が増加するとの見通しから、同430ドル台まで上昇した。その後、米国産新穀の作付けの進み具合が平年並みとなり順調に生育していることから、現在は同380ドル前後となっている。これにより国内の大豆粕価格は、シカゴ相場の上昇と円安で値上がりが見込まれる。
その他、米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は2月には1トン45ドル前後だった。その後、南米産大豆の輸送需要が一段落したものの、原油相場が堅調のため現在も同45ドル前後となっている。今後は南米産トウモロコシの輸送需要が本格化するため、海上運賃は底堅く推移すると見込まれている。
外国為替は3月は1ドル106円前後だったが、中東や朝鮮半島における国際紛争リスク低下への期待と、好調な経済で米国での利上げ観測が強まったことから円安が進み現在は同110円前後となっている。今後は、米国経済・産業政策の動向と地政学的リスクなどを材料に相場は現行水準で推移すると見込まれている。
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