清酒の副産物の新たな用途 牛にも地球環境にも優しい飼料「サケ炭」発売 白鶴2022年12月14日
白鶴酒造は、これまで清酒製造で使用後に堆肥として利用されていた活性炭を新たに、牛にも地球環境にも優しい飼料「サケ炭(すみ)」としてアップサイクルし、飼料会社に販売。12月から畜産用の配合飼料として発売する。

同社は、兵庫県内の飼料会社や畜産農家の協力のもと実証実験や研究を重ねた結果、処理後活性炭には、子牛の重大疾病である下痢を低減し、牛の糞由来の悪臭を低減する効果があることが分かった。
炭は、畜産用の飼料として活用されているが、同社は処理後活性炭には清酒由来の様々な栄養が含まれていることや、活性炭の体内の不要物の吸着効果に着目。資源の有効活用を目的として取り組みを進め、兵庫県内の飼料会社や畜産農家の協力のもと実証実験や研究を重ねた結果、処理後活性炭の牛への給餌に様々な効果があることがわかり、兵庫県内の飼料会社と協力して飼料化に成功した。

実証実験により、(1)糞由来の悪臭を約9割低減する効果がある、(2)子牛の重大疾病である下痢を低減する、(3)清酒由来の粗タンパク質(牛の栄養源)を約20%含有する、ことが判明。これまで主に堆肥として利用されていた処理後活性炭の用途が広がり、資源のアップサイクルにつながる。また、「サケ炭」は、6割以上の畜産農家を悩ませている子牛の重大疾病である下痢を低減することから、牛の健康的な成長に寄与し畜産農家の経営課題の解決にもつながることが期待される。
「サケ炭」は、一般的な活性炭に比べ安価なため、畜産農家の持続的な使用が可能。糞由来の悪臭の低減は、周辺の生活環境の保全(公害の防止)につながる。また、過去の研究から活性炭の給餌により牛のメタン(温室効果ガス)生成を低減することも期待される。
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