全農酪農体験発表会 岩手の山崎さんが最優秀賞(3)2018年9月13日
◆国産乳製品の競争力強化 桑田全農常務
主催者あいさつでJA全農の桑田義文常務は「西日本地区を襲った豪雨に続き台風21号、さらに震度7という巨大地震が北海道で発生した。北海道の酪農家のみなさんは電力供給の停止で搾乳作業ができないなど、塗炭の苦しみのなかにいる。それを思うと気持ちが潰れる。全農グループを上げて地域の農畜産業、酪農業のためになし得る努力を積み重ねていく」と話した。
(写真)JA全農・桑田義文常務理事
また、酪農現場は後継者・新規就農者の確保、労働負担の軽減、乳用後継牛の確保など構造課題が多いことや、畜安法の改正で乳製品向け生乳の補給金の交付対象が拡大されるなど「大きな変革期にある」と指摘したほか、日欧EPAやTPP11の早期発効に向けた手続きが進むなかで生産者の不安も高まっていることから「国産乳製品の競争力強化や酪農経営安定を目的とした国内対策が望まれる」と強調した。
そのうえで全農としては生産者の手取り乳代を増やすための的確な広域需給調整や、牛乳・液状乳製品の販売拡大、海外市場開拓、生産資材価格の引き下げなどに引き続き取り組み酪農現場の期待に応えたいとと話した。
来賓の富田育稔農水省畜産部長は「行政は関係団体も含め基礎的食料である牛乳を安定的に供給する義務がある。しっかりした体制を維持していかなければならない。発表者には日本の酪農を支えていただきたい」とあいさつした。
(写真)農林水産省生産局・富田育稔畜産部長
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