宮城県大崎地域が世界農業遺産に-FAO2017年12月13日
農林水産省は12月12日、宮城県大崎地域が世界農業遺産として国連食糧農業機関(FAO)に認定されたと発表した。
世界農業遺産は、世界的に重要で伝統的な農林水産業が営まれている地域として国連食糧農業機関(FAO)が認定する制度。
宮城県大崎地域は、やませによる冷害や地形要因による洪水と渇水に対処するため、取水堰や隧道、潜穴、水路、ため池などの水利施設を作ってきたと同時に、地縁組織である「契約講」と呼ばれる水利組織を基盤に巧みな水管理が行われてきた。
水田のなかに浮かぶような屋敷林「居久根(いぐね)」のつながりは多様な動植物が存在する豊かな湿地生態系を育み、独特の景観を形成している。
世界農業遺産は19か国45地域で認定され、日本では今回の大崎地域を含めて9地域が認定されている。
大崎地域のほかは
▽石川県能登地域
▽新潟県佐渡市
(以上、平成23年認定)
▽静岡県掛川周辺地域
▽大分県国東半島宇佐地域
▽熊本県阿蘇地域
(以上、25年認定)
▽和歌山県みなべ・田辺地域
▽岐阜県長良川上中流地域
▽宮崎県高千穂・椎葉山地域
(以上、27年認定)
世界農業遺産の認定基準は
▽地域コミュニティの食料と生計の保障に貢献
▽世界的に重要な生物多様性と豊富な遺伝資源
▽地域の伝統的な知識システムの維持
など5つの基準と保全計画が評価される。
(関連記事)
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